2010年2月1日月曜日

2種類のグルーヴ

僕が去年アメリカ人のドラマーにレッスンを受けていたとき、片言の英語で”グルーヴについて教えてほしい”と伝えました。彼は僕に色々なリズムパターンを教えてくれたのですが、肝心のグルーヴについてはあまり言及しませんでした。

後で分かったのですが、グルーヴ=リズムパターンという意味で彼は捉えていたようです。
リズムパターンと言い切ってしまうのは明らかに語弊がありますが、どうやら英語でグルーヴというと音楽のフィーリングを意味するようです。

”フィーリング”を意味しますので、僕達が普段グルーヴについて持っている考えである、”身体が動き出すような心地よいノリ”という意味は必ずしも含んでいないようでした。


そこで、グルーヴには2種類の意味がある、ということを考えました。

1つめが、彼の言っていた音楽のフィーリングとしてのグルーヴ。
これは、ドラム演奏に関するテクニックを含みます。ラテンならパラディドルができないといけない、サンバキックができなければいけない、ファンクならBPM110の16分音符を右手で刻み続けなければならない・・・。これらは非常に高度なテクニックであり、練習の積み重ねが必要です。

2つめは、良いノリを意味するグルーヴ。
こちらは日本国内でグルーヴとは?というと真っ先に思い浮かぶ意味だと思います。
これについては、テクニックは全然関係ないと考えています。
ゴーストノートなんかを全然使わないベタベタの8ビートでもグルーヴを感じることはできます。


ドラムの練習というと、1つ目の意味のグルーヴを鍛えるための練習が思い浮かびがちですが、2つ目の意味のグルーヴを鍛えるのも非常に重要だと考えています。
しかも、2つ目の意味のグルーヴは、ドラムセットの前に座らなくても、スティックを持たなくても出来ます。

プロドラマー(特に海外のトップドラマー)に、とてつもなく大きな壁を感じるのは、この2つ目のグルーヴが発達しているからだと考えています。(もちろんそれだけでは無いですが・・・)


このブログでは、テクニックだけではなく、2つ目の意味のグルーヴについても追及していきたいと思っています。




僕の大好きなドラマーの一人、Will Kennedy。画像だけでグルーヴしているのが伝わってきます。


nilla

初投稿

ブログをやろうやろうと思っていましたが、ようやく始めることにしました。
初投稿ということで自己紹介でも。

1986年京都府の北の方で生まれました。
生まれつき運動が苦手だったので、クラスではバレンタインにチョコを貰えることをリアルに期待しちゃうレベルの地味グループに所属していました。そんなアレだったので、当たり前のように音楽に居場所を求め、高校のころはギターをやってました。
その頃はハードコアパンクやデスメタルなんかを聞いていました・・・。

大学で軽音楽部の見学に行き、ドラムを触らしてもらったら大ハマり。学生時代はほんとに音楽ばっかりやってました。
軽音楽部といいつつ実態はジャズ研だったので、ジャズのコンボを中心に活動していました。デパートやスタバや駅など色々なところで演奏していました。

ジャズと並行してゴスペルクワイアのバックバンドをやってたんですが、これがきっかけで黒人の力強いグルーヴに魅せられてしまいました。

なんで黒人のグルーヴってあんなに力強くてシナヤカで寛大なんですかね?
黒人はリズムに関して、合うとか外れてるとか、そういう意識が無いように見える。ポケットに入るのが前提で、そっからどう遊ぶか。
僕達がクリックに必死に音を合わせようとするのとはベクトルが全然違う。黒人のドラミングは一発一発に"絶対ポケットに入る"という安心感があります。
(ここではステレオタイプな意味で黒人と言っております。)

今は音だけではなく身体操作も含め、様々な観点からこのグルーヴについて考えております。
まだ答えは出ていませんが、なんとな~くは感じが掴めてきたような・・・。

このブログでは、自分の考えを発信していこうと思っております。


ちなみに現在は就職して名古屋で組み込みの仕事をしております。あまり詳しくないですが、そっちの話も結構好きです。


宜しくお願いします。
nilla